九月場所を振り返る十月(しかしもう十二月)
十二月五日
ドス恋! くぼうちでごわす! どうやら本家が腹踊りするらしいでごわす! しかもその様子をいんたあねっと上で公開! 世界中のネットサーファーどもに熱き血潮を見せるのでごわす! さすが大手サイト! 即死とか言われてちょっと嬉しそう! 怖い! 変態! ウギャー! キミの書き込みサブすぎるからねとか言われるから! お、おやかた〜っ!
「およよ? くぼうちちゃん。どうしたナリ?」
「な、ナリって親方…。いや、サンボが腹踊りでネット公開プレイするということでいんたあねっとは大混乱なのでごわすよ」
「およよ? そうなのカイ。さすが本家は違うよな。「もめ事あるとそこにサンボ」というくらいサンボは大手サイトだからな。およよ?」
お、親方は話に全然興味がなかったらしいのでごわす。親方が目を輝かせる話は女子とのファックとか細田さんとかの話なのでごわす。親方はオレもひとされてぇとか意味不明なことをよく口走るのでごわす。
「くぼうちちゃん、そろそろアクセスのほうも増えてきたのカイ?」
「うーん、まずまずでごわす。でもちょっと少ないような気がするのでごわす。もっとアクセスが欲しいのでごわす」
親方はなるほどねぇと言いながらハイライトを取り出すと、居酒屋の名前が書かれたライターを取り出し、火を付けたのでごわす。しかもマジックで親方と書いてあったのでごわすが、そのことを言及するとまた厄介そうなのでやめておいたのでごわす。
親方は軽くタバコを吸い込むと、ふうと吐き出してから話し始めたのでごわす。
「んじゃあアレだ、そろそろくぼうちちゃんのサイトを登録したほうがいいんじゃねえかな? どうかな?」
「お、おいどんもそう思っていたのでごわす! サイト登録でごわす!」
このときは偶然にも親方と意見が合ったのでごわす。そろそろおいどんのセンスも親方に近づいてきたのでごわす。これでファックもそろそろっておもったのでごわす。
「じゃあ、サイト登録でもすっか! ところでどこに登録してもらうんだい?」
「そ、それはもちろんYahoo!でごわす!」
「や、やふー?」
おいどんはまたなにかやってしまったのでごわすか。親方の眉間が急にしわが寄ったのでごわす。
「い、いや、だって、日本で一番有名なサイトでごわすし、クールサイトとかになればウハウハにアクセスが増えると思うのでごわす。…違うのでごわすか?」
「ヤフーはダメだ」
「で、でも登録申請くらいは…」
「ダメったらダメなんだよ! ヤフーに登録するんじゃねえ! これは要望ではなく命令だ!」
「ああああ…」
親方はハイライトをクシュクシュと灰皿に擦り付けると、二本目のそれを取り出したのでごわす。今日の親方はちょっと落ち着きがないのでごわす。
「いいかい? これはオレがあるウェブマスターに聞いた話なんだが、彼も一度ヤフーに登録申請したらしいんだ。まあ、彼は一度別サイトを申請して落とされたことがあるから、まあ軽い気持ちだったんだろうな。でもこのときは偶然にも通ってしまったんだよ」
親方は淡々と話したのでごわす。
「彼は喜んだ。彼のサイトはあまり宣伝とかしなかったからね。アクセスが少なかったんだよ。書き込みもされなかったんだ。しかしヤフーに登録されたんだ。あの最大手の検索エンジンにね。しかもそれだけじゃなかったんだ…」
親方は少し黙って、またはなしはじめたのでごわす。
「新着情報の今日のおすすめに登録されたんだ。その結果、その日はたったの24時間の間にどれだけのアクセスがあったと思う? 5000だぜ? わかるか? 彼が四ヶ月掛かって稼いだアクセス数をたったの一日で越してしまったんだぜ?」
「そ、そうなのでごわすか!」
「その彼が、いまどんなサイトになっているか知っているカイ?」
「さ、さあ。やっぱり大手サイトでごわすか?」
「掲示板で弾劾されているよ。ICQが繋がらないとかで。放置プレイですかって。しかも大手サイトに放置プレイされるほど不人気サイトだ」
「そ、そんな…」
「悲しいが、これが事実だ。ヤフーに登録されても人は来ない。ファックできない」
「で、でもそれはなぜでごわすか?」
「インディーズ効果だな」
「い、インディーズ? バンドとかのインディーズのことでごわすか」
「そう、インディーズだ。インディーズバンドってのはプロデビューしたバンドより愛着わくわな。オレが育てているんだぞ!って感じでよ。で、プロデビューするまではずっと応援するんだわ。頑張ってプロデビューしてくださいとか言ってよ。しかし、実際にプロデビューして売れ出したりするととたんに熱が冷めちゃったりするんだよ。「もう変わってしまった」とか言ってな。昔から知っているバンドでもそうなんだから、全然知らなかったようなバンドがいきなりプロデビューとかしてプッシュされてもどうでもいいって感じになるだろ?」
「そ、それはあるかもしれないでごわす」
「だからよ、まずは個人サイトなんだわ。個人サイトのリンク先に登録して貰うっていう、まずはインディーズ活動が必要なんだな」
「で、でも個人サイトはたくさんあるのでごわす。ドコにリンク登録して貰ったらいいかわからないのでごわす!」
「あ、あるある。個人サイトを登録するトコ。そこに登録すれやコラって書けばいいのよ。まあこう書いちゃいけないんだけどな。くぼうちちゃんならどう書くよ?」
「ど、どうって…」
「ちょっと書いてみ?」
親方に言われるまま、おいどんは書いてみたのでごわす。
『初めまして。ぼく、サイトを最近になって作りました。良かったら相互リンクしませんか』
親方はしばらく見つめ、首を振りながら言ったのでごわす。
「…全然ダメだな。死ね」
「し、シネ!」
「いいかいくぼうちちゃん。まず相互リンクって言葉がオタクくせえ。これじゃダメだ。そもそも礼儀っつうか、お約束を知らないのがまずいんだな。こうだよ」
『初めまして。いつもこっそり読ませていただいています。いつも鋭い切れ味の日記を読むと思わず嫉妬してしまう自分が怖いです。
あ、リンク貼っちゃいました。ダメですか?』
「こ、これは…」
「これはつまり、『テメエの日記なんかどうでもいいんだけどアクセス数そこそこあるしバカみてえに相互リンクしまくるからさっさとオレの所もしろやコラ。あ、日記はよんでいるけどな。オモレエから。ある意味な!ガハハハ!』という意味だよ」
「そ、そうなのでごわすか!」
「ま、こんなことをいろいろ味付けして人気サイトに書きまくればいいわけよ。あとはだな、掲示板にマメに書き込みするようになればおこぼれが回ってくるぜぇ? テキストなんて二の次だろ」
親方の相互リンクがたくさんあるのはそういうことだったのでごわすか。おいどんも書き込みに行かないと!
親方今日の名言『あ、リンク貼っちゃいました。ダメですか?』
十一月十八日
ドス恋!くぼうちでごわす!このサイトが閉鎖されたと思ったらそれは大間違いでごわす!つうかホソキンに勘違いされているでごわす!サンバのくぼうちの下位サイトでないでごわす!そういうのはやめてほしいでごわす!サンバのくぼうちとは無関係なのでごわす!やめて欲しいのでごわす!
つうかコジャレサイトからのリンクは!? どうなっているのでごわすか! ダイアローグは!?代打は?! ユリハカは!? オモシレエとか言っておきながら放置プレイですか!!(byカイ)どうなっているのでごわすか! 気づいたらリンク貼れ!イマスグ!
なんてウソ、ウソでごわすよ。くぼうちでごわす。ちょっと久々なんでテンション高めにしたのでごわす。文中リンク御免でごわす。今日は親方においどんが作ったサイトを見てもらっているのでごわす。だから親方はちょっと真剣になっているのでごわすよ。おやかた〜っ!!
「よお!くぼうちちゃん! サイト見ているよ。相変わらずワケわかんねえサイトつくってんなぁ!」
「お、親方…それは、知的っぽいイメージをもってもらいたいのでこうしているのでごわす。仕様なのでごわす」
「そうなのかい。まあいいけど。でもよお、やっぱサイトってのはチンコ立たせてナンボのもんじゃねえかね? 第一、世の中にチンコ立たなくていいサイトなんてあるかい?」
…たくさんあると思うんでごわすが、おいどんはそれを言うとまたブチ切れるかもしれないので黙っていたのでごわす。少しは賢くなったのでごわす。大人になったのでごわす。
「あ、それでオレからの意見なんだけど、ちょっと辛口だぜ? それでもいいよな?」
「よ、ヨロシクでごわす! 親方のコメントがもらえるなんて最高なのでごわす!」
「じゃあいこうか…」
親方はハイライトに灯をともすと、ジリジリと音をたてながら深く吸い込んだのでごわす。タバコを吸いながらモニターを食い入るように見る親方の姿は、やはりカッコイイのでごわす。Naonさんももうメロメロ!になるのでごわす。Naonにモテモテなのがわかるのでごわす。
「くぼうちちゃん、テキストが長すぎるよ。テキストは短い方が上等なんだよ。読者の負担を軽減できるんだよ。ファックできるんだよ」
「そ、そうなのでごわすか?!」
「そう、削る作業が必要だ。それは芸術家が…」
親方はなんか難しいことを言っていたのでごわすが、よく分からなかったのでごわす。テキストは構成していくことによって完成度を高め、彫刻は削ることによって完成度を高めていくもので、まったく逆のようなものであるような気がしたのでごわすが、まあいいのでごわす。
「…ということだ。まあつまり短い方がいいんだよ。どうせバカ女なんてマトモにテキスト読んじゃいねえしな! ガハハハ!」
「よく分かったのでごわす。ありがとうでごわす」
有り難いのでごわす。しかし、ちょっと解せないのがあったのでごわす。心に引っかかっているものがあったのでごわす。
「じゃあ、コンテンツから見直しておけよ。テキストも書き直しだ。明日までになおしておけよ」
「お、親方。ちょっとそれは時間がなさ過ぎるでごわす。無理なのでごわす!」
「ん? なんだいくぼうちちゃん。それくらい出来るだろ。テキストサイトなんだし」
「つ、つうか親方全然テキスト書いていないからそんなこと言えるのでごわす! テキストを書くのは大変なのでごわす!」
「ちゃんと書いているじゃねえか! 日記はいつも評判いいんだぞ!」
「だ、だって親方いつも掲示板にチンコとかマンコとかしか書き込みするばかりで、全然テキストに時間掛けていないではないでごわすか!」
お、おいどんはついにいってしまったのでごわす。
「バカ野郎! テキスト書くのと掲示板にチンコと書くのとドッチが大事だと思っているんだ! そんなことも分からないでテキストサイトやっているんじゃねえ!」
「ああああああ…」
親方は二本目のハイライトを取り出すと、ややいらつきながら火を着けたのでごわす。
「くぼうちちゃんは大きな勘違いをしている。それは、いいテキストを書けば人が来ると思っていることだ。確かに人気サイトにはいいテキストがあることが多い。しかし、しかしだよ? テキストだけで勝負しているサイトってのは必ずしも人気サイトであるわけじゃないんだ。高い評価を受けながらも閑古鳥のサイトってのもたくさん知っている。ホソキンに見つけてくれるならまだいい方さ。なかにはリードミーにも登録せず不本意な扱いのまま、消えていくサイトも有るんだよ。それを知って欲しい。オレは、その悲しい事実を知っているから、そうせざるを得ないんだ。分かってくれるかな?」
おいどんはまたも軽率な判断をしてしまったのでごわす。顔が真っ赤になってしまったのでごわす。
「と、とんでもないでごわす。また親方に失礼なコトを言ってしまったのでごわす。すまんでごわす」
すると、親方は今までのことを全て許してくれるような最高の笑顔を見せてくれたのでごわす。
「いいんだってくぼうちちゃん。若いときにはそういった生真面目すぎるくらいの感性も必要なんだ。その分、苦労も多いけどな!」
「お、親方!」
親方はうんうんと頷くと、最後においどんの耳元でこう囁いたのでごわす。
「あ、今の話、オレのネタだから女子に話すなよ。わかったなコラ」
親方…おいどんはネットから引退するかも知れないでごわす。
親方今日の名言『テキスト書くのと掲示板にチンコと書くのとドッチが大事だと思っているんだ!』
十一月七日
interview:親方 text:ココノエキミヒコ
僕らの中でのウェブの位置づけというものは、その媒体がインターネットという、いわば戦略的にのみ使われた時代とは大きく様相が変わってきている。そのスピードはまさに加速度的であり、ウェブマスタはその異常ともいえる変化に常に順応していかなければならないのだ。ネットカリスマとして君臨する親方は、この状況にいかにして対応してきただろうか。
「オレの言葉など信用するなんて愚の骨頂だ。なぜなら、それは常に変わるものだから」
親方の一言には矛盾がある。自身の書くテキストの内容を否定しながらも常にそれが真実であると訴え続けているからである。しかし、その矛盾すらも飲み込むことが出来るのは、彼のテキストの威力であり、カリスマ性でもある。
「高機動型ザクの魅力かい? それはむき出しのバーニア部だ。アレは、エロだ」
親方はエロという言葉に対してとても敏感だ。その感性そのものが、現実に直面する虚無感、焦燥感そのものを現しているからだという。彼はニヒリストなのだ。ニヒリストは常に自身に対して虐待をする。その結果がテキストにも現れるという、なんでもないロジックが彼の数々の作品を生み出しているのだとすれば、僕らは楽観主義者ということか。少し自身が恥ずかしくなった。親方は続ける。
「エロサイトには行ってはイケナイ。後で膨大な請求が来るぞ」
親方の言葉には重みがある。それは単なる知識から生まれたものではないことを意味している。知識だけの言葉であれば、それは価値を見いだすことが出来ない。それであれば英語で教えてくれた方がまだマシというものである。親方は、それを知っている。詳しい事情を語ってくれた。
「なんかよぉ、接続ソフト無料とか書いてあるから行ったんだけど、勝手にダイアルアップ接続するんだよな! まあいいやとか思ってどんどんダウンロードしていたら、それから偉い額の請求書が来たんだよ。最初は分からなかったんだけど、よくよく考えてみればアレだったんだ、って気づいた。ネット初心者にありがちなミスだな」
そう、親方であれ、誰でも始めた頃はこんなミスをするものなのだ。しかし、僕らはそういったことを隠し、なかったことにしてしまう。そして記憶そのものを消滅される。しかし、請求書は残る。こうした内的な記憶と物理的な記憶との狭間に立ち、僕らはいくら苦心だ事だろうか、そのトラウマすら彼にはポジティブに受け止める強さがある。ニヒリストでありながらポジティブに考える事が出来る人物は、いそうでそうはいない。
「君島ファミリー楽しくなってきたねぇ! またガンガンもめて欲しいよな!」
キミジマインターナショナル、それは栄光と挫折の歴史でもある。かつて名声を極めたこの家族の歴史に、彼はいったい何を重ね、何を思うのだろうか。最後にこんな言葉を残した。
「この後五反田行く?ねえ、行く? 行ってイキませんか? なんてな!」 |
十月二十四日
ドス恋! くぼうちでごわす。なんか本家がうちのパクリみたいなことをしているでごわすが、いったいどういうことでごわすか。本家は本家らしく大手サイトっぷりを出して欲しいでごわす。つうかこれはイヤガラセでごわすか。そうだ、こうやってわざとクソつまらないテキストを書いて弱小サイトは潰されていくのでごわす。ネットとはまったく恐ろしいものなのでごわす。怖いでごわす。助けて、お、お、おやかた〜っ!
「ん、どうしたいくぼうちちゃん。ついにファックできてトチ狂ったってかい? まあオレなんていつもトチ狂い気味だけどな!ヤリすぎで!ガハハハ!」
「お、おやかた…それはともかく、こないだのおふかいはどうなったのでごわすか!? おいどんは二人が消えてから全然見つけられなかったのでごわすよ!」
「あ、聞きたい? 聞きたいか。何から聞く? まったくあの女、大人しそうな顔している割にはすげえんだぜ! マジで! だってよ…」
これ以上はおいどんの口からは言えないのでごわす。とにかく凄かったのでごわす。このときの親方は、どう見ても口調が高校生なのでごわす。それ以上にはとても見えないのでごわす。
「あ、あ、そういえばリンクの件はどうなったのでごわすか?」
「あ? そんなのなんでやらなけりゃいけないの? 面倒くせぇじゃん」
親方は凄い大事な事を、なんでもないことのように話すのでごわす。
「面倒って親方が、その、衝撃を受けたからリンク貼りたいって…」
「そんなわけねぇじゃん。いちいち素人が作ったサイトなんて見て衝撃受けるかよ。まさかリンクのコメント文を鵜呑みにしているんじゃねえだろうな」
「え? だって…」
「だってもなにもねえんだよ! リンク紹介文ってのはな、テメエがいかにサイトに関して蘊蓄(うんちく)のあるコメントができるかを披露する場なんだよ! いわばコンセプチュアルアートなんだよ!」
「こ、こ、こんせぷちゃる…」
親方は目を閉じ、わかっていねぇなあといいたげに首を左右に倒し、ポキポキと間接を鳴らすと、例のごとくハイライトを取り出して火をつけたのでごわす。親方がいつもより強く吸い込むので、タバコの先端ははジュウと音を立てて赤々と灯ったのでごわす。
「くぼうちちゃんはコンセプチュアルアートって知っているかい?」
「い、いや、おいどんはそういったコジャレたことには疎いのでごわす。勉強中なのでごわす」
「コンセプチュアルアートで一番大事なもの、教えよう」
「な、なんなのでごわすか」
「それは、講釈だ。どんなにカスな作品であろうとも、いかに作品に対していかにもっともらしい講釈を垂れることができるか、それが大事なんだ。まあキーワードは虚無とか焦燥感とか孤独とかだな。ま、適当に分かったような文を乗せてワケの分からないオブジェとかあれば完成だ。おもしれえほどに女子とかに受けるぜぇ?」
「そ、そうなのでごわすか!」
「まあ、オレもそういった意味ではよく使ってるよ。キモチワリいくらいに存在意義とか見つけてよお、これはすげえ!って書けばいいのよ。特に誰も気づいていないような点に言及すればパーフェクトだな。結局、リンクページなんてのはアレだ、使い方によっては俺自身の評価を上げることに繋がるんだから、ちゃんと気をつけろよ」
親方は、リンクのコメントにまで自分に優位になるように作っていたのでごわす。
親方今日の名言『リンク紹介文ってのはな、テメエがいかにサイトに関して蘊蓄のあるコメントができるかを披露する場なんだよ! いわばコンセプチュアルアートなんだよ!』
十月十七日
ドス恋!くぼうちでごわす!なんかモテサイト投票みたいのやっているみたいなのでごわすがおいどんのページが下になっているでごわす!これはどういうのことなのでごわすか。全く理解できないのでごわす。おいどんだってモテモテのヤリヤリでファックしたいのでごわす!それより親方はちょうリプペクトサイトごわす。リプペクトでごわす!親方に投票はないのでごわすか!おいどんは悲しいでごわす! おおおおおおやかた〜っ!
「♪ゆーあまーろーんりー ゆーあまーとれーじゃ あい、ぎみ、あくろうしぃ(ささやくように) いーぶいふをどー(強調して)」
「親方! 今日は河村隆一でごわすか! 相変わらずモテっす!」
「ん? そうかい? 嬉しいこと言ってくれるねぇくぼうちちゃん。そうそう、これからギャルとおふかいなんだよ。ま、その後はわかるよな。どうだいくぼうちちゃん、オレの落としっぷりってものを見学しに来るカイ?」
「ぜ、是非お願いするでごわす!」
親方は東京郊外にある街に向かっていったのでごわす。どうやら最近ウェブを始めたとかいう女子にいろいろアドバイスするとかいうことで合うことになったのでごわす。親方は午後7時に駅前に待ち合わせしていた女子と初めて会った様子だったのでごわす。女子はなんかテンション高めだったのでごわす。
「あ、どうも始めまして〜! 親方さんに会えるなんて感激ですぅ」
「初めまして。オレもキミに会えるなんて光栄だよ。よく来てくれた。あ、ここで立ち話もなんだから店にでも入ろうか?いい店知っているんだぜ?」
「は、はい!」
やや薄暗い店に入ると、親方は手慣れた感じでオーダーして、女子の分もセレクトしたのでごわす。どうやらこういったことは何度もあったのだと思うのでごわす。
「ここさ、オレ、よく使うのよ。××の○○なんかもよく来るんだぜ。あと△△の○×とか」
「ええ? そうなんですか! えっと、じゃあ、オフレポとかに出ている店ってここの事だったんですね! 感激ですぅ!」
「アハハ、そう、ここなのよ。ちょっとビックリした? ここじゃいろんなトークがあったからねぇ。とてもアップできないような話とか。例えばさ…」
親方は大手ならではのサイト裏話とか、サイト管理者の悪口を披露したのでごわす。こういうときの親方の目はいつも輝いているのでごわす。まるで少年の瞳でごわす。
「あとさ、さっき言った二つのサイトの管理者、実は付き合っているんだぜ」
「ええ!? それってちょう意外でした! そうだったんですか!」
「そうなんだよ。それにさ、それって元々オレが企画したおふかいがきっかけっていうから、全く油断ならないよなぁ。オレもモテてみたいもんだよ」
親方は自然に自分の話に持っていったのでごわす。
「そんなことないですよぉ。親方って人気あるじゃないですか。いつもモテないモテないって言っているけど、ウソなんでしょ?」
親方は苦笑いしながら
「いや、ホントにモテないんだって! ホント、変な噂がたって困っているんだから。そもそも女子の前だと、緊張するしね。特にキミのようなカワイイ女の子が前にいると」
「そんなぁ! でも、…・本気にしちゃいますよ?」
すると親方は、急に神妙な顔になって女子の目を見つめたのでごわす。
「本気にしちゃっていいよ。これはオレの変わらぬ気持ちだから」
「…はい」
親方はうつむいた女子を見て、悪魔のような笑みをしていたのをおいどんは見ていたのでごわす!
「今日はキミが最近立ち上げたサイトについて、オレの意見を聞きたかったんだよね」
「そうです。まだ始まったばかりだから、他の人からみるとどんな感じになるのか気になっちゃって。それで親方に訊きたいなって」
「実はさ、オレ、最近ショックを受けた『事件』があって」
「え?」
「あるサイトをみたら、これはスゲエ、絶対大手になると直感したサイトを見つけたんだよ。オレなんかを確実に越す、そういったトコロ」
「それって、どこなんですか?」
親方は、数秒の間をとって、マジマジと女子の目を見つめて言ったのでごわす。
「それは、もちろんキミのサイトだよ」
「またまた〜!! 冗談はやめてくださいよぉ! ビックリしたじゃないですか」
女子は口に手を押さえて、でもまんざらでもないような顔をしていたのでごわす。
「マジだよ」
「…そんな」
女子の顔もいつの間にか親方ペースに乗せられているのでごわす。
「オレは確信した。キミのサイトは絶対凄いサイトになる。でも、みんなに先を越されて紹介されたら悔しい。ここはオレが見つけたんだ! っていたいじゃん。だからこれからはキミのことを大々的にプッシュしたいんだ」
親方はハイライトを取り出し、一服すると、吸い込んだ煙を女子にかからないよう、フーッと上に向かって煙を吐いたのでごわす。
「オレのサイトにリンクのコーナーがあるじゃない?」
親方は話を続けたのでごわす。
「あれさ、同じリンクでもコメント付きとコメントなしの二つがあるんだよ。コメントなしのは、ここだけの話なんだけど箸にも棒にも掛からないダメサイト。コメント付きは大手、もしくはオレが猛プッシュしているサイトなんだ。今回はコメント付きのリンクを貼らせて貰おうと思っているんだけど、まずいかな?」
女子はすっかり真剣な眼差しになっているのでごわす。
「そ、そんなことないです! 是非お願いします!」
深々とお辞儀をすると、上目遣いで親方の方を見ていたのでごわす。
「そうか、なら話は早いね。明日にでも更新しておくよ。楽しみにしてて」
親方はニッコリと笑うと、
「さあ、明日から大変だぞ! オレも大変だけど、キミのサイトが大々的に有名になる記念すべき日だからね! まずは前祝いだ。乾杯!!」
やや強めのお酒をおかわりして、二度目の乾杯をしたのでごわす。結構女子の酔いが回っているように思えるのでごわす。
そして親方は隣に座っていた女子の方を抱えるようにポンと叩くと、耳元で囁いたのでごわす。
「今日、どこか泊まっていく?」
「…はい」
親方は女子を連れて夜の街に消えていったのでごわす。おやかた〜っ!
親方今日の名言『いや、ホントにモテないんだって!』
十月十三日
ドス恋!くぼうちでごわす!おいどんもこのたびめでたくほめぱげを開設することができたのでごわす!あ、ほめぱげというのはホームページのことでごわす!おどけて言ってみたのでごわす。笑うところでごわす。
しかし、モテモテのホームページを作るというのは難しいのでごわす。どうも思ったようにいかないのでごわす。おいどんはモテサイトとして小難しいサイトを目指しているのでごわすが、どうもうまく行かないのでごわす。コレでは女子がやってこないのでごわす。ファックできないのでごわす。困った、困った、おやかた〜っ!!
「よっ!くぼうちちゃん!しっかりファックしてるか〜?」
「い、いや、まだファックどころか、女子からの書き込みもないのでごわす。辛いのでごわす」
「そうかあ、そら残念だったな。オレなんて昨日のオフ会でよお、オリーブ女子とファックよ。ま、ツラはオリーブつうよりブルートだったけどな!ガハハハハ!!」
「さすが親方! 血気盛んでごわす。おいどんはホームページをうまく作ることができなくて」
「ん? どうしたんだい? どんな状況なのか教えてくれよ」
「いえね、小難しい言葉を多用して女子に知的な部分を見せようと思ったんでごわす。で、できたらファックしたいなあと。でもなんかしまりが悪いというか、説得力に欠けるというか」
「うん、くぼうちちゃんのやろうとしていることは正しいよ。女子は賢そうな言葉に弱いからな。もっともそういうヤツは頭も弱いんだがな! ガハハハ! こういうのはちょっと難しい言葉でコロっと引っかかるからおれもよく騙したモンだ。みんなもやってるからいいんだけどな!ガハハハハ!」
「あ、あの親方、説得力の話」
「あ? そうそう、説得力の話ね。いいよ、教えてあげる。ようはさ、くぼうちちゃんがまだ無名の人間だから『コイツ偉そうになに言っているの?』ってことになるわけでしょ? だからよ、くぼうちちゃんが偉い人間になればいいのよ」
「そ、それは不可能っつうか、メチャ時間が掛かると思うでごわす。ひょっとしたらなれないかもしれないでごわす!」
「そうだわなあ、第一くぼうちちゃんにそんな時間のかかる方法はオレが認めないしね。だったらさ、偉い人の言葉を引用すればいいんだよ。これで説得力がグンと増すぜぇ?」
「で、でもおいどん、そんなに偉人の言葉など知らないでごわす! そんなに知的じゃないでごわす! 勉強不足でごわす!」
「あ? 何言ってるのくぼうちちゃん。たかだか金持ちなったとか、それぐらいのことで悦に浸っているぐらいのオヤジの話なんか知る必要ねえよ。ハゲの言うことよりオレの言葉を聞け。いいかい? この世で一番大事なものはファックなんだよ。」
「そ、そうでごわす」
「人は大きな目的をもってこそ、おのずから大きくなる」
シラー(劇作家) |
「人生の目的は行為であって、思想ではない」
カーライル(英思想家) |
「誠(まこと)は物の終始なり。誠ならざれば物なし」
中庸より抜粋(四書五経の四書の一つ) |
「人は「信実と誠実となくしては、礼儀は茶番であり芝居である。」
新渡戸稲造(国際連盟事務次長・教育者) |
「お、親方! なんか知的っぽいでごわす! なんか全然重みが違うでごわす!」
「だろ? これなんて目に付いたもの適当に取ってきたんだぜ? ちょうお手軽ワザだろ」
「で、でも、これをどこから?」
「ここだよ」
「こ、こんなところがあったのでごわすか! 全然知らなかったでごわす!」
「あ? こんなの検索エンジン掛ければ一発よ。それで一発できるんだからお手軽だよな! あ、今の意味分かった?分かったか!ガハハハハ!」
「じゃあ、みんなやっているのでごわすか?」
「検索エンジンかけてみればわかるんじゃねえの?」
「い、いや、好きなサイトがそれだったらイヤでごわすから…」
「くぼうちちゃん、純なんだねぇ。でもそういうところイイと思うぜ?」
「親方…」
親方今日の名言『ハゲの言うことよりオレの言葉を聞け』
十月十一日
ドス恋!くぼうちでごわす!この挨拶は「ドス恋!」でごわす!「どす恋!」ではないでごわす!間違いないようにお願いするでごわす!頼むでごわす!あ、あ、それと、相互リンク募集でごわす!このサイトを見ている相撲ファンのみなさま、リンクを貼って欲しいでごわす!よろしくお願いするでごわす!
今日も親方の元へ向かったのでごわす。親方の有り難いお話が聞けるので楽しみなのでごわす!日課なのでごわす。おやかたーっ!
「♪げ〜んきいっぱいいっぱいぱい〜はらおーっくす〜♪たのしさいっぱいいっぱいぱい〜のらお〜っくす♪」
「親方! 今日はラオックスでごわすか! 相変わらずノリノリでごわす!」
「おう! やっぱ小林亜星はいいよな! モテだよな! いやさ、オレ今度イベントでDJやるんだよ。そこでこの曲かけようと思ってねぇ。どうだいくぼうちちゃん」
「かっこいいっす! モテサイトっす! 親方最高っす!」
親方の目は輝いていたのでごわす。もう50すぎだけど、その目はまるでおいどんが小学校の夏休みに見た青空のように透き通っていたのでごわす。
「だよな? ありがとうくぼうちちゃん。ところで話はなんだい?」
親方はどこから見つけたのかわからない小林亜星の12インチレコードを止めると、おいどんの話を聞くためにレコードをしまい始めたのでごわす。おいどんはその横で、やや硬直しながら親方に話したのでごわす。
「は、はい。今日はいいテキストサイトについて聞きたいのでごわす。よろしくお願いするでごわす!」
「おう!ついにテキストサイトについてかい。いやあ待っていたんだよ。オレもいろいろサイトはやってきたけど、元々はテキストサイトが最初だからね。オレのプライドって感じだからな」
親方はやはり心強いでごわす。親方はいつものようにハイライトを取り出すと、タバコをトントンとやり、人差し指と中指の奥までタバコを挟み、いつもの変わらぬ自信を見せつつタバコを吸うのでごわす。
「くぼうちちゃん、いいかい? テキストサイトで一番大事な要素っていうのは何だと思う?」
「そうでごわすね。やっぱり自虐だと思うっす! オノレのモテなさっぷりを表現して、それから、妄想とか入った日記を書くとモテモテになるのだと思うでごわす!つうかそういうサイトしかダメだと思うでごわす!」
「違うね」
親方は軽く言ったのでごわす。
「ち、違うでごわすか!? いったいモテサイトになるにはどうしたらいいのでごわすか! 親方!」
親方は、しばらく黙り込むと、意を決したようにこう言ったのでごわす。
「プラスチックだよ」
「は?」
「だからプラスチックだよ」
「あ、あの、親方のおっしゃる意味が、あの、少しばかりわかりづらいというか、その…」
「だから掲示板をプラスチックのものにすればいいんだよ!コンテンツなんてあとから考えればいいんだよ!」
「で、でもそれは、なんというか、その、テキストサイトの目標というか、そういうものとは違うような…」
「だからオメエはわかっていねえんだよ! まともにテキストなんて読んでいるヤツなんていないだよ!」
「え?」
「あ、じゃあ何か?オメエのテキストをちゃんと読んでくれる女子がいるとでも思っているのか?あ?その素人が書いた自己満足でしかない文章をよ?え、いつからそんなに偉くなったんだい?日記猿人で確認までさせるのかい?そしてホソキンに評価されたいか!?そしておすすめ評価を受けたいか!?ええ?どうなんだ!」
「あわわわわわわ…」
親方は違う違うといっているかのように首をふり、ふうとため息ににも似た深呼吸をすると、おいどんに囁くように話し始めたのでごわす。
「いいんだよくぼうちちゃん、ちょっと言い過ぎた。君のテキストを楽しみに待っている人もいるだろう。いや、きっといるはずだ。しかし、インターネットを過信してはいけないんだ。いくらリードミーで順位が高くとも、日記猿人でボタンバシバシ押されていようとも。それを鵜呑みにしてはいけないんだよ。いつも順位を疑う目を持たなければいけない。大手サイト気取りなんてもってのほかだよ。ネットの時間の流れは速い。ネットを過信すると、ネットに飲み込まれるぞ。言いたかったのはそれだけだ」
「お、おやかた!」
今日も親方に教わったのでごわす。
親方今日の名言『だから掲示板をプラスチックのものにすればいいんだよ!コンテンツなんてあとから考えればいいんだよ!』
十月十日
ドス恋!くぼうちちゃんでごわす!このサイト、サイト開設者がくぼうちどんでないと分かってから完全無視喰らっているでごわす!カイさんしか喜んでいないでごわす!あ、コレ自虐でごわす!笑うところでごわす!今日も親方のトコへ行ったのでごわすよ!おやかたーっ!!
「やあ、くぼうちちゃん。元気そうでなによりだ」
おやや、親方がいつになく元気ないでごわす。どうしたのでごわすか。いつもならおいどんの股間を掴むハズなのに今日は何もなしとは。
「親方、今日はちょっといつもと様子が違うでごわすな。どうしたのでごわすか?」
「え? ああ、そう、気づいたかいくぼうちちゃん。いやね、ちょっとテキスト系ページに思うことがあってね。それでなんだ」
「と、いいますのは?」
「テキスト系ではオモロイサイトってのはとても尊敬されるんだよ。憧れの対象なんだよ。オレももちろん目指したさ。オモロイサイトって言われるようにね。そりゃ夜も寝ずにテキストを書きまくったさ。でも、いろんなサイトを見て気づいたことがあったんだ。それはオレにとって、とても辛い事実だったさ」
親方は、何か大事な話があるときはいつもハイライトを取り出すでごわす。今日もご多分に漏れず、ハイライトを取り出すと大きく深呼吸をするようにゆっくりと、吸い始めたのでごわす。そしてこう話し始めたのでごわす。
「結局、テキストサイトなんてのは、テキストを読まれていないんだな。オモロサイトなんてのは、結局、サイトの開設者の人柄がオモロイだけなんだよ。そうなんだよ」
「はあ」
「日記なんてどうでもいいんだよ。それよりも掲示板を楽しく、盛り上がっているようにする事の方が大事なんだよ」
親方は、あきらめにも似た表情で話を続けるのでごわした。
「くぼうちちゃんは(爆)とかツラ文字とか知っているよね」
「は、はい。知っているでごわす。これを書くとメチャメチャ嫌われるでごわす!使っちゃイケナイものナンバーワンでごわす!」
「うん、そう。そのとおりだよ。アレがなぜ嫌われるか? 諸説あるけど、まずあの安易さというのもあると思うんだよ。どうでもいいクソみたいな文章をさも盛り上がっているかのように付け加えられる(爆)やツラ文字。あの不自然さといったらないよな」
「そ、そうでごわす!」
「でもさ、オレ達はそのかわり安易にデスとかダヨとか使っているんだ。クソみたいな文章を盛り上げるために」
親方は吸っていたハイライトを灰皿にクシャクシャっとすると、おいどんの方を向いたのでごわす。
「こんな事をしているオレ達が、(爆)やツラ文字を弾劾できるかね?」
「そ、それは…・」
「そしてさらに悲しいことは、そういったオレ達が書いたいい加減な、ただ盛り上がっているように見せかけたテキストを書いただけなのに、オモロイとか言ってくる女子もいるってことなんだよな。結局テキストなんて読んでいない証拠じゃないか。これはちっとも嬉しくないよ。むしろ侮辱だと思ってさえいる」
「で、でも…」
「わかっている。それをしないと読んでさえくれないんだよな。だから書いたさ。オーバーな表現をね。おどけた文章をね」
親方は続けたでごわす。
「それで女子にモテモテだったさ。やっぱりこれなんだと確信したさ。でもさ、でも、なんか、ここに引っかかるんだよ。どうしようもないモヤモヤが残るだよ! 辛いんだよ!」
親方は胸を押さえて、そう言ったのでごわす。親方のいつになく辛そうな顔は、初めて見たのでごわす。
「と、やると女子はグッとくるらしいんだな!これがさ!」
「は?」
「だからよ!ちょっと自己嫌悪の部分を見せてよぉ、女子の前だけに意外な一面を見せるといいんだわ。いやあこのネタ随分使ったよなあ。うんうん」
「あの、さっきの話は?」
「ちゃんと覚えたか? ああ使うんだからな。あ、でもあんまやるなよ。被っちゃったら格好悪いしな! 被っているのは何でも格好悪いからな!あ、この意味分かった?分かったか!ガハハハハ!」
親方は親方のままでした。
親方今日の名言『どうしようもないモヤモヤが残るだよ! 辛いんだよ!』
十月九日
ドス恋!くぼうちでごわす! これから掲示板に挨拶するときは「ドス恋!」これが合い言葉でごわす。つかわなきゃテッポウで鍛えたこの黄金の右腕がとぶでごわすよ!
今はカヒミカリイを聴いているでごわす! 恋はイエイエでごわす! つうかこれはカヒミじゃないでごわすか? 実は分かってないでごわす。その辺教えてほしいでごわすカカカカイ(タワーオブカイの)サーン!
「よお、くぼうちちゃん今日もご機嫌だねえ!」
「親方! おはようございますでごわす! 見ていたでごわすか。おいどんもコジャレた音楽を聴いて女子と接点を持ちたいのでごわす! そのための勉強をしているのでごわす!」
「うむ、いい心がけだよくぼうちちゃん。なるべく女子とは共通の話題を持っていた方がいいからね。例えばバイブの話で意気投合したとする。そしたら『え、そのバイブ欲しかったの?だったらオレ持っているから使わせてあげるよ。よかったらオレのスペシャルバイブなんかもどうだい? マン足させるぜぇ?』なんて感じになるかもしれないからな! え、そんなことにはならないか? ならないな! ガハハハハ!」
「親方はいつでも下ネタ大好きでごわすね! でもおいどんも大好きでごわすよ。」
「嬉しいこと言ってくれるねぇくぼうちちゃん。今日もくぼうちちゃんの相談聞いちゃうよ? なんでもいいよ? どんどんきなよ?」
今日の親方はいつにましてノリノリだったのでごわす。なんだか今日は怒られずにすみそうでごわす。
「親方、今日はコンテンツについてききたいのでごわす。おいどんがサイトを立ち上げるにおいて、どんな事を載せればいいのかわからないのでごわす。いろいろアドバイスが欲しいのでごわす。」
親方は目をつぶったまま話を聞いていたのでごわす。おいどんの話が終わってからもしばらく目を閉じたままだったのでごわすが、突如キッと目を見開くと、耳に掛かっていたハイライトを取り出し、ゆっくりとタバコに火を着けたのでごわす。最初の一口を大きく吸い込んでふうと一服すると、顎に手をあてながら親方は話し始めたのでごわす。
「いいかいくぼうちちゃん、サイトってのには大きく分けて二通りあるんだ。一つは文章を主体としたテキストページ。もう一つはイメージ、つまり画像を主体としたデザインページだ。ドッチがいい、というわけじゃない。どちらでも可だ。今回はドッチの話よ?」
「あ、あの、今回はデザイン系の方を学びたかったのでごわす。そちらをヨロシクでごわす」
おいどんは、親方がグラフィックのほうにも精通しているとは思ってもいなかったでごわす。さすが親方と呼ばれるだけはあるでごわす。
「くぼうちちゃんはソフト持っているかい? フォトショップとか、イラストレーターとか」
「い、いや、ないでごわす。そのような高いソフトはとても買えないでごわす」
「だよなぁ? いやさ、オレも持っていないのよ。大体ソフトが一本一〇万なんて高すぎるわなぁ。オレだったらその金でピンサロ行くね。間違いないわ。」
「は? ソフトも買っていないのに、どうやってデザインサイトを? ま、まさかイケナイわれずサイトとかで落としたとかでごわすか?」
「いや、つうかグラフィックやったことない」
「グ、グラフィックやったことなくてデザインサイトを!? どうやってやったのでごわすか!?」
「それじゃ教えてやるよくぼうちちゃん。まず、お気に入りのデザインサイトとか、人気のあるデザインサイトがあるわな? そこには十中八九にリンクのコーナーがあるから、そこからデザインサイトをリンクで飛ぶんだ。そしたら、またリンクでデザインサイトに行く。それをくりかえしていくうちに海外のページにたどり着くだろうから、そのまま続けるんだ。一日をそれで費やす。」
「ほほう! デザインのセンスを養うためにまずは人のサイトをみるのでごわすな! さすがは親方!」
「で、海外のサイトから何度かリンクするわな。するといい感じにコジャレているのに全然更新していないような、いわばほったらかしになったサイトがあるはずなのよ。そこを見つけたらそのサイトのコンテンツを全部ダウンロードするんだな。」
「だ、ダウンロードでごわすか。それからどうするのでごわすか?」
「あ? わかんない? ダウンロードしてきたコンテンツをそのまま自分のページにアップロードするのよ。これでコジャレサイトの出来上がり。な、結構カンタンだろ? オレなんかさ、これで何度もいい思いしちゃったからね!」
親方は、喜々として話していたのでごわす。その姿はまるで、野原でトンボを追いかける少年のようであったでごわす。しかしおいどんは解せなかったのでごわす。思わず口走ってしまったでごわす。
「カンタンっつうか、それ、パクリじゃないでごわすか!」
今まで嬉しそうな顔だった親方の目が、急に鋭くなったのでごわす。
「あ、なんだテメエ?」
お、おやかたが…・。
「い、いや、なんというか、その、著作権とか、そういうものがあったりするでごわすし…それに、やっぱりパクリというのは、その…」
「だからオメエは分かっていねえっていうんだよ! 外国でほったらかしにされているような死にかけサイトをちょっと拝借したくらいで問題あるわけねえだろ! それにな、インターネットってのはパクリの文化なんだよ! パクってナンボの世界なんだよ!」
「あわわわわわわ…」
すると親方は、おいどんに両手でまあ落ち着けとジェスチャーすると、ゆっくりと話し始めたのでごわす。
「いいかいくぼうちちゃん。オレには先ほどいったようにグラフィックソフトを使ったこともないような、いわば素人だよ。それに才能もない。この先グラフィックソフトを使うようなことがあっても、きっとダメだろう。そんなオレだけど、いいものをみんなに見て欲しいという気持ちは変わらないんだ。もし自分のお気に入りのサイトが全然人が来ていなかったらどう思う? オレはただ、みんなにいいものを見て欲しかっただけなんだよ。それだけなんだよ。くぼうちちゃんは、そんな気持ち分かってくれないかな?」
みると、親方の目に一滴の涙がつたっているのがわかったのでごわす。おいどんはひどい勘違いをしていたのでごわす。
「親方、こちらこそ無礼をしてしまいました。謝罪するでごわす。親方の気持ち、よく分かったでごわす。」
「そうか、ありがとうくぼうちちゃん」
親方は少し笑顔を取り戻すと、ぼそっとこう呟いたのでごわす。
「そういや昔、オレのパクリサイトがあって、IPから会員情報探し当ててボコボコにした後慰謝料からまでふんだくったことあったな。結構取れたからいい思い出だよ。」
…親方はこわいでごわす。
親方今日の名言『インターネットってのはパクリの文化なんだよ! パクってナンボの世界なんだよ!』
十月七日
やあ、くぼうちちゃんでごわす。でも本物のくぼうちちゃんじゃないんだよね。うふふ。うふふふ。うふふふふ。だって本物はこんなクソみたいなサイトつくんないでしょ? くぼうちちゃんは大手サイト。今作成中のサイトはこのページと比較するのもおこがましいくらいサイコーのサイトなんだよね。あ、ごわすってつかってなかってごわすな。ごわすごわす。今日も親方のトコに行って来たでごわすよ。おやかたーっ!!
「おーっ! くぼうちちゃん! 今日も元気だねぇ。こっちの方も元気しているか?」
親方は挨拶代わりに股間をつかむでごわす。
「お、おやかた〜っ。こ、困りますでごわすよ。人目が付くこんなトコで、そんなぁ。んっ、あああっ。」
「ん? くぼうちちゃん、別の場所ならOKかい? なんだかんだいって結構嬉しいんじゃないの? アハハ! 溜まっているからもうドッチでもいいってか! こりゃ一本取られたなあ。あ、一本抜くのはコッチか! ガハハハ!!」
親方は相変わらずの下ネタ攻撃でごわす。これは親方のライフワークだから止めてはいけないでごわす。
「今日は親方に名前の付け方について伺いたいと思って来たのでごわす。親方、よろしくお願いするでごわす」
「そっか、くぼうちちゃんも前向きにホームページを作ろうと考えるようになったんだな。いいことだよ。これは大事だからな。何たって、サイトの第一印象はサイト名で決まるっていうしな。それにハンドル名だって、そうそうかえられるものじゃないし。まずはオレのいうこと通りにやっておけばまずは大丈夫だ。安心してくれ。」
さすがは親方でごわす。すごく頼りになるでごわすな。
「まずはハンドルから考えないといけない。同じ名前が由来でもどんなサイトをするかによって大きく変わってくるから。よし、考えた。KuB0u_Tなんてどうかな。」
「そ、それはメチャアングラっぽいっす! 黒い画面が似合いすぎるっす! やばいっす! 金円盤交換していそうっす!」
「アハハハ冗談だって! 確かにくぼうちちゃんの言うとおりだ。それから久保内と漢字にすればホラ、なんか理論派っぽいイメージがするだろ。」
「そ、そうっっすね! さ、さすが親方でごわす」
今日の親方は機嫌が良いみたいなので、ちょっと安心したでごわす。
「それにしてもくぼうちちゃん、君は大変だよ。」
お、親方? そういえば親方は「くぼうち」と書いたメモをさっきからずっとにらんでいたのでごわす。
「た、大変でごわすか? いったい何がでごわすか?」
親方はボソッと吐いたのでごわす。
「いじるのがだよ」
「へ?」
「テメエの名前はいじるのが大変だって言っているんだよ! ワカンネェのかテメェ!? くぼうちというのはファックに持ち込むには難しい名前だって言っているんだよ!」
「で、でもこれはもうなんというか、決まっていることでして…。」
「カタカナにしろ」
「か、カタカナ!?」
「どうしようもなくなったらカタカナで表現すればいいんだよ! ハンドルもサイト名もテキストも! とりあえずカタカナで表現すればオシャレさんの仲間入りだからな!」
「あわうわわうあうあ…・。」
「ソレジャダメナンダヨ! カタカナデゼンブヒョウゲンスレバイインダッテイッテイルダロウ?」
「アウアウウウアウアア…・」
親方はおいどんの前にすっくと立ち上がると、おいどんの両肩に手を載せて、優しい目でこう言ってくれたのでごわす。
「もう動揺しなくていいんだよくぼうちちゃん。確かにカタカナで表現することは辛いことさ。でも人気サイトのマネはしたくなるのが常ってもんだろう? それがいくら自分にとって不自然であっても取り入れずにはいられなくなるものなんだよ。だったらさ? やっちまいなよ? 思う存分にさ! 間違いだらけかも知れないけど、それが若さっていうもんだろう?」
「は、はいオヤカタ!」
「ソレデイインダ!」
コウシテヨルハフケテイッタノデゴワス。
親方今日の名言『どうしようもなくなったらカタカナで表現すればいいんだよ!』
十月六日
死ね!死ね!つまんないサイトども!お前らだ!あのクソサイト読んで喜んでいるお前らだ! どのサイトか? そんなの自分で考えろ!頭を使え! 揺動されるな! 本物を見極める目を持て!
なんてウソ、ウソでごわすよ。くぼうちでごわす。昨日は親方と初めて会ったのにも関わらずいきなり説教を喰らったでごわす。今日も親方にはいろいろためになるお話を伺ったでごわす。
「まあ、オレなんてネットでモテモテじゃん? だからコッチはいろいろな方面で喰っちゃったかな?アハハ」
親方はニヤニヤしながら小指を立てたのでおいどんも一緒にニヤニヤしてしまったのでごわす。
「お、親方、さすがでごわす! とても五十すぎには思えない発言っぷり。そしてなんだか内容もそこら辺のチーマーと変わらないレベルでごわす!」
親方は相変わらずニヤニヤしながら、小指を自分の口元に近づけて続けたのでごわす。
「まあなんての? オレにかかればコレ、なんてのはすぐに手にはいるわけ。やっぱくぼうちちゃんも男だからね、コッチの方も溜まってくるでしょ?」
親方の手がおいどんの股間を掴んだのでごわす。
「お、親方!」
「アハハ、冗談だって! だから、くぼうちちゃんにもいい思いをして貰いたいってオレの親心ってヤツよ。じゃあ本題に移ろうか。」
「は、はい! 親方、よろしくお願いします!」
親方は先ほどまでのエロオヤジぶりがウソのように、急に神妙な顔つきになったでごわす。
「なあ、くぼうちちゃんよ、まずはサイト立ち上げる前にプロバイダを選ばないといけねえよな? くぼうちちゃんだったらドコ選ぶよ?」
「そうでごわすな、やっぱりアクセスポイントがいっぱいあって、それから、ISDNや56K、PIAFSにも対応しているようなプロバイダがいいと思うでごわす。やっぱりソネットとかニフティとかあとDTIなんかがいいと思うでごわす!」
おいどんは今まで勉強してきた事をちゃんと話したでごわす。こういうことを事前に勉強しておいて本当に良かったと思ったでごわす。
「あ?わかってんのかテメエ?」
お、親方が、また?
「あ、あの? おいどんはなにか…・?」
「テメエはドコに目ぇ付けてるんだよ! アクセスポイントなんてどうでもいいんだよ! あ? アクセスポイントが多いと女子とアクセスできるのかよ!? 女子のアクセスポイントにアクセスできるのかよ! ファックできるのかよ!」
「あうあうあうあう」
おいどんは何も言えなかったでごわす。すると、親方はハイライトを取り出して、ちょいと借りるよ? という合図をしながらおいどんの100円ライターを手に取ると、深くタバコを吸い込んでから話はじめたのでごわす。
「いいかいくぼうちちゃん、メジャーなプロバイダってのはみんなに知られているからメジャーなんだよ。誰でも知っているんだよ。それがなぜまずいか教えてあげよう。誰でも知っているB’zと知られていないスーパーカー、ドッチがおしゃれだい?」
「ああああっ!!」
「ガンダム大好きっことザクレロ大好きっこ、どちらがオシャレさんだい?」
「あああああっ!!!」
「そうだよ、メジャーなプロバイダではダメなんだよ。オシャレじゃないんだよ。ファックできないんだよ。これからくぼうちちゃんはプロバイダを選ぶときが来るだろう。そのときはインターネットマガジンは絶対に目を通さないといけない。そしたら、一番貧乏臭いプロバイダを探すんだな。まあオレも、プロバイダ探しには随分苦労したよ。千円で使い放題、HPスペースにはCGIも使えるところがあったんだけど、サーバが遅いどころかハングアップの嵐で、泣く泣く撤退をよぎなくされたりとかね。それでもオレは続けた。その情熱はどこから来たと思う」
「ファックでごわすか」
親方は優しい目をしてこういったのでごわす。
「そうだよ。ファックだよ。ファックなんだよ。」
親方の言葉がしみいったでごわす。
親方今日の名言『アクセスポイントが多いと女子とアクセスできるのかよ!?』
十月五日
おいどんはくぼうちでごわす。デブでごわす。湿っているでごわす。だからどうしたというのでごわすか。おいどんは、おいどんはチャンコが食べたいでごわす。
おいどんは、ホームページというものを作りたいと思ったのでごわす。本日はそのためにいけてるサイトは全てお任せときく、ホームページウェッブマスターに会いに行く途中なのでごわす。ふむふむ、二丁目の角を曲がってと…ああ、ここでごわすな。
「たのもーっ!! くぼうちでごわす! 」
「よーっ!!くぼうちちゃん! 待ってたよ!」
やたら気さくなマスターでごわすな。
「おぬしがウェッブマスターでごわすか。これから親方と呼ばせて下さい。親方! 親方はフレンドリーなんでごわすな。いきなりくぼうちちゃんでごわすか! まるでサラリーマン金太郎に出てくる、金太郎にやたら好意的な大物財界人みたいでごわすな」
「いやあそう言ってくれるとうれしいよくぼうちちゃん。こんなところで長話もなんだから、ささ、上がって上がって」
「かたじけぬでごわす」
おいどんは親方の稽古場に上がったのでごわす。親方は奥の応接室まで案内して、ご丁寧にお茶をまで差しいれてくれたでごわす。親方は胸ポケットからクチャクチャになったハイライトを取り出すと、右奥歯にフィルターを噛みしめてゆっくりとタバコに火を付けたでごわす。
「で、くぼうちちゃんにとってホームページってなんなの?」
「そうでごわすな…多分、自己表現の場なのだと思っているでごわす。おいどんは全世界に向けて、いろんな人と交流がしてみたいのでごわす。ネットとはそういうものだと思っているでごわす!」
おいどんは話す口調に少し熱くなるものを感じたでごわす。
「そうじゃねえだろ?」
「は? い、いやおいどんは…」
「そうじゃねえって言っているんだよ! テメエは口出しするじゃねえよ! いいか、サイトってのはな、モテたくてやっているんだよ! いわばテレクラなんだよ! オメエだってそういう気持ちでやっているんだろ!? そうじゃねえのかよ!」
「お、お、おいどんは…」
「ギャルの前でカッコイイトコ見せたいんだろ?! 難しい言葉を使ったりして知的な自分をアッピールしたいんだろ!? 出来ればついでにファックまでしたいんだろ?」
「あわわわわ・・」
「どうなんだよ!」
(泣きながら)「モテたいですう。そうです今まで嘘ついてましたぁ。グスン」
おいどんは涙ながらにサイトについてホントの気持ちを言うことが出来たのでごわす。親方はすると、さっきまでの怒りがウソであるかのように、今度は満面の笑みをみせて、おいどんに話しかけたのでごわす。
「いいんだよ。みんな最初はそうなんだ。オレだってそうだったさ。インターネットで自己表現、クリエイティブな場所を提供するものだってね。でもさ、それじゃあいけないんだよ。わかるよな?」
「は、はい! 親方!」
おいどんと親方の日々が始まったのでごわす。
親方今日の名言『サイトってのはな、モテたくてやっているんだよ! いわばテレクラなんだよ!』
幕内